“個”がゆるやかにつながるネットワーク型社会

前回のブログ、「小さな事業所を立ち上げたワケ」の中で「これからの社会では、そういう『小さな事業』がとても大切になってくると思う」ということを書かせて頂きました。

 

私が、「これからどのような社会で生きていきたいか」を考えているかと言うと、「”個”が自立して緩やかなつながりを持ち、自分の得意な事や好きな事を提供しながら、お互いに価値の交換をすることで経済の循環が起こる、ネットワーク型の社会」です。

 

ここで言う「個」とは「一人ひとり」ということだけでなく、「小規模な事業所」ということも意味しています。「大きな組織に就職すること」や「大企業の下請けになること」が当たり前なのではなく、一人で事業を立ち上げて「自分の食い扶持は自分で稼ぐ」を実践してもいいし、志が同じ方向を向いている人同士で小さなチームを作って、一人ではできないことをやってもいい。

 

そして、そのような「個」と「個」が、プロジェクトや目的によってくっついたり離れたりしながら、ゆるやかにつながっていく。そんな社会で生きていきたいと思っているのです。

 

このような「ネットワーク型社会」をイメージするのに、「在宅介護」の仕組みがとても分かりやすいです。訪問介護や訪問看護などの事業所は、大手ももちろんありますが、比較的小規模なところが多いのですね。介護保険制度という枠組みの中であっても、それぞれに事業所の個性やこだわりポイントなどを持っている。

 

もちろん、私たちも「いろどり訪問介護ならでは」という特色がたくさんあります。

 

そうした、様々な個性を持った小さな事業所が地域内にたくさんあり、ケアマネージャーという存在を通じて、利用者様ごとの個別の生活課題に応えられるよう柔軟なチーム作りが行われています。ケアマネージャーも「組織のリーダー」ではなく、あくまでも「調整役」という役割です。

 

在宅介護のこのような仕組みが他の分野にも応用されると、とても個性豊かな地域社会が作られるだろうな、と思う。

 

これまでは、効率性を求めたピラミッド型の組織が機能していた時代が長く続いてきました。今の物質的に豊かな社会に生きている私たちは、間違いなくこの恩恵をたくさん受けています。

 

しかし、時代は次の文明に移行しようとしています。「物の豊かさから心の豊かさへ」という言葉が1990年代の終わりごろから聞かれるようになりましたが、まさにそのような時代が本格的に始まる。私はそう思っていて、その方向に向けて仕事をはじめ日々の行動を意識的に進めています。

 

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